「おいでぇ~♪こっちに おいでぇ~♪」っと・・・誰かが 叫んでいる。。。
この穴ボコの向こう側には、
一体ナニがあるんだろうか?
でも、僕には・・・
この穴ボコの向こう側に
ゆくだけの時間を持ち合わせていなかった。。。
「また 三日月が、楠のテッペンを越えた頃に来るよ」
あの晩、まだ正方形だった おっ月さんも
半月も過ぎれば ようやく三日月らしくなって来た。。。
~ コエン~リクンサ~ユニ ~
~ こえん~~りくんさ~ゆに ~
あの穴ボコを 覗く前から
ナニか呪文のような 合唱が聴こえて来た。。。
~ コエン~リクンサ~ユニ~
~こえん~りくんさ~ゆに~
穴ボコから吹いてくる風は、アルコールのニオイがした。。。
楽しい宴の最中なんかなぁ?
お酒が飲めない僕は、アルコールの風だけで 酔ってしまった。。。
少しだけ 瞼を開ければ、
大きく燃え上がる 焚き火の周りを、、、
皆が、、、
大きな松明を持ち、、、
愉快に 踊りながら、、、
~コエン~リクンサ~ユニ~
~こえん~りくんさ~ゆに~
僕は、ふかふかな削りぶしの布団に寝かされ、、、
マシュマロの枕に、、、
またたびの葉で織られたブランケットを被せられていた。。。
真っ暗なソラを見上げると
側溝の蓋の穴から
流星が ひとつ 音もたてずに
流れていった。。。
相変わらず
大きく燃え上がる焚き火の周りを、、、
黒猫や三毛猫、トラ猫やパンダ猫、、、
そして、ヤモリやムカデ達が、、、
みんな楽しそうに、、、
大きな松明を持ち・・・
踊りあかしている。。。
~コエン~リクンサ~ユニ~
~こえん~りくんさ~ゆに~
僕も輪の仲間に入り・・・
~コエン~リクンサ~ユニ~
~こえん~りくんさ~ゆに~
そんな・・・
猫が、見た夢のお話でした。。。
またどこかで・・・。。。
今回は、これで、、、
おしまい。。。