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今週は慎之介・凛之介の剣道の試合も無かったので、ちょいとクリーニング屋さんらしいコラムにしたいと思います。

 

12月より洗濯絵表示が変わりました。世界標準に日本が合わせる形になります。このままでは日本だけが取り残させるのではないかとの危機感も働いたようです。

 

私達クリーニング業会において今回の最大のメリットは、家庭洗濯の表示でしかなかったものが、商業クリーニングへの対応もされたところです。

 

目新しいところでは「W」のマークが新しく増えました。ウェットクリーニングのマークで、商業クリーニング店のみ対応可能な洗濯方法です。またクリーニング店によるプレスが前提条件にもなっており、洗いとプレスのセットであるところが最大の特徴です。

 

「愛知洗い人」の約半数がこの「W」のマークに対応すべく、日程等諸条件のあったお店が「W」認定試験を受けました。

 

「W」の下にアンダーバー2本引かれたマークが、手洗いよりも実は一番デリーケートな洗いを要求されるクリーニング方法ですが、その洗いの限界値を超えずにしっかりクリーニングされているかを計る試験です。

 

今までのWクリーニングは、クリーニング店の自己責任の上でやっておりました。ドライクリーニングでは落としきれない汚れをしっかり落とすためには、どうしても避けては通れないクリーニング方法だったからです。

 

そんな中で、今まで独自の経験に元づいてやってきたわけですが、改めて認定試験を受けることで新しい発見もありました。今後に繋げていきたいと思います。

 

しかし、そんなことよりも、もっともっとクリーニング業会にとって今回の新JIS表示になって嬉しいのが、服メーカーに製品による洗浄テストが義務付けられたことです。

 

今までの洗浄試験は生地による部分的なものであったり、下手すれば明らかに試験をしていないメーカーさんも多数。洗濯表示通りに洗っても、クリーニングトラブルになるケースも多発していました。

 

またメーカーさんや販売店さんの自己過剰防衛的な洗濯表示も多かったので、「W」の表示追加は、より洋服のメンテナンスを考えたものになってくれるのではと期待しています。

 

夏に着る綿のブラウスなどでは、水洗い不可の表示も多かったです。とくにハイブランド品では多く見られました。母国表示では水洗い○ドライ×なのに、日本の国内表示になると水洗い×ドライ○という摩訶不思議(笑)なことになっていたり。

 

とにかく、あれだけ汗をかく季節の洋服で、しかも綿素材の生地が水洗い不可では綺麗にしきれません。

 

そこに「W」のマークがあれば、きっとウェット可の表示がつくのではと期待しちゃいます。いくらお客様の為とは言え、クリーニング店の自己責任での洗濯は、なにか不条理みたいなものも感じていましたから。

 

でも、きっと今はまだ全てのクリーニング店が、この「W」が出来る訳ではないと思います。クリーニング店自体に技術力もなければ、今回の新JIS洗濯絵表示について行けないのではと思っております。

 

きっと来年の夏物には、この新JIS洗濯絵表示がほとんどになると思います。もし新表示で無ければ、2016年12月以前に作られたものとなりますよ。

 

「愛知洗い人」木村 照臣

(株)木村クリーニング

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瑞穂区において、3代つづく老舗クリーニング店として多くの皆様に認知して頂いております。そして、これからもよろしくお願いいたします。